私たちの親世代のお墓は過去の産物?
お墓にもイノベーションが進み、進化形のお墓(納骨堂)が登場した理由とは?
昔のお墓参りとは?
お墓は簡単に言うと、火葬された遺体を収める場所のことですね。
ひと昔前だと、故郷に先祖代々のお墓があり、お彼岸になると、一族がお墓参りのために
それぞれが自動車で駆けつけました。
久しぶりにお墓に来たので周りの除草、墓石の掃除や、お花などのお供えをします。
お参りが終わると、次の回忌法要の日程などを話し合ったりします。
これが高度経済成長期から20世紀末までの般的な風景でした。
高度経済成長とお墓の関係
戦前の日本人はほとんどの人が生まれた場所で亡くなったので、
一族のお墓が近くのお寺の敷地内などにあり、
お墓があればお寺の檀家としてお寺を支えることが義務付けられていました。
経済成長の過程で、故郷から都会に仕事の場所が変わり、都会に移住し、
そこで家族を持つことが一般的になり、大家族から核家族へとシフトしました。
高度経済成長を担ったのは団塊の世代と言われる戦後のベビーブーマーのみなさんですが、
自動車を持つことにより、故郷への移動も苦痛ではありませんでした。
近年のお墓事情
お墓参りの運転手役となっていた団塊の世代のみなさんも高齢となり、
昔のように頻繁に遠出ができなくなりました。
また、自分が長男だと、お墓を継承するという責任感もあり、お墓を故郷に残したままだと自分の子供にも負担をかけることになるのでは?との考えから、「お墓の引っ越し(改葬)」を考えるようになります。
都市近郊では、ニーズの多様化に合わせる形で、「和型墓石」に塔婆を立てるような、
昔ながらの形式にこだわらないお墓が登場しています。
少子高齢化社会とお墓
近年、寺院墓地などで見かける「和型墓石」や大規模霊園などにある「洋型墓石」といった
ハードの部分の変化だけでなく、ライフスタイルの変化から、一族とか先祖代々といった概念ではない、
「個人墓」「夫婦墓」などの核家族化を体現したニーズが多くあります。
寺院でも檀家離れが顕著になり、檀家制度だけでの寺院運営への危機感から、柔軟な対応が迫られています。
合祀墓や納骨堂の登場はまさに必然性の賜物なのです。
ライフスタイルとお墓の関係
お墓とはこういうものだといったステレオタイプは過去のものになりました。
今の時代、100人いれば100様のお墓のスタイルがるという考えが主流です。
自分や家族にとってどんなお墓がベストなのか?
都心でお墓を持つためには200万円~300万円かかると言われています。
決して安いものはありませんよね。
また、安易に決めることは、後継者の負担増につながるかもしれません。
まとめ
お墓選びもビジネスと同じで「情報収集力」が大事です。
お墓探しの旅が有意義なものになるのか?徒労の末に想定外の出費となるのか?
それはあなたの考え方次第なのです。
固定概念に囚われすぎる人が多くいますが、お墓も時代とともにアップデートしているのです。
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